新型インフルエンザ:輸入ワクチン購入希望、全国で山梨県のみ /山梨
◇国産余ってるの知らなかった?
新型インフルエンザの国産ワクチンが余剰気味の中、輸入ワクチンの購入希望があった都道府県は全国で山梨のみだった。県健康増進課は「国産ワクチンが余っているという情報が行き渡らなかったのかもしれない」と推測している。
県によると、輸入ワクチンの購入を希望したのは個人が開設する医療機関4カ所で、それぞれ購入できる最少量である50回分。
県にはこれまで、成人計24万人分の国産ワクチンが配分されたが、医療機関だけでなく、卸売業者も在庫を抱えているという。このため、2月に予定されていた成人向けの接種開始が今月に前倒しされた。ワクチンの有効期間は1年ほどで、ウイルスの変異で使えなくなる可能性もある。県は2月以降、国に提出するワクチンの配分希望をゼロにすることも検討中だ。
県によると、副作用への不安から、医療機関にワクチンが国産かどうかの問い合わせが寄せられており「国産でも余り始めた中、輸入ワクチンの接種を希望する人は少ないのではないか」(健康増進課)という。
井上内科小児科医院(甲府市朝日1)の井上利男院長は、当初2回とされていた13歳以上の接種回数が1回に変更されたことが余剰の原因と指摘する。「これだけ余るのなら、国は優先接種の対象をもう少し緩和してもよかったかもしれません」(井上院長)。
日本にはグラクソ・スミスクライン(英国)製とノバルティス(スイス)製の計9900万回分が輸入される予定。国産ワクチンには使用されていない免疫補助剤が入っている。【沢田勇】
ヒブワクチン:全員に 「任意」扱い、未接種で子亡くした両親訴え
「『任意』のワクチンなので、まさか死ぬような病気になるとは思っていなかった」。「インフルエンザ菌b型」(ヒブ)による細菌性髄膜炎で昨年12月に亡くなった山口県周南市の齋藤伊吹(いぶき)ちゃん(1歳9カ月)の両親が心情を語った。ヒブワクチンは08年12月に任意接種が始まったが、伊吹ちゃんは未接種。国は公費で全員に接種する定期接種化の検討を始めたばかりで、家族らは「一刻も早い定期接種化を」と訴える。【田村彰子】
伊吹ちゃんは昨年11月23日夜に発熱。当初は新型インフルエンザが疑われたが、24日に容体が悪化して脳死状態になり、26日にヒブへの感染が判明。12月1日に母親(36)の腕の中で亡くなった。
外で遊ぶのが大好きな男の子。童謡「汽車ぽっぽ」が好きで、メロディーに合わせて片言で歌った。父親の齋藤学さん(36)は「今もその歌を聞くことができない」と語り、母親は「暖かくなったら外にいっぱい連れていこうと思っていたのに」と声を詰まらせた。
ヒブへの感染が分かった時、母親は「かかりつけ医のところに、そんなことが書かれた紙が張ってあったかもしれない」とぼんやりと思い出した。だが、「『任意』ということで、危険度も『定期』よりワンランク落としているのかと思っていた」と振り返る。
伊吹ちゃんを診察した周南市の「たにむら小児科」の谷村聡院長も「任意接種である限り、病気の怖さとワクチンの必要性を説明するには限界がある」と悔しさをにじませる。齋藤さんは「周囲には『インフルエンザで亡くなった』と誤解している方もいる。伊吹はヒブの怖さを知らせ、『ワクチンを定期接種にしてほしい』とのメッセージを残してくれたと思う。一人でも多くの子どもの命を助けてほしい」と訴えた。
厚生労働省は厚生科学審議会の部会で、予防接種法改正も視野に定期接種化を含め議論する。だが、新型インフルエンザへの対応が先行し、ヒブの具体的な議論は来年度以降にずれ込む見通しだ。
ヒブに詳しい国立病院機構三重病院の神谷斉名誉院長は「国が効果や安全性を考慮し、ワクチンを認可しているのに、任意で勝手に接種しなさいという方針は理論的に矛盾している」と指摘している。
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■ことば
◇ヒブワクチン
生後2カ月以上の乳幼児に接種し、菌への抵抗力が生じる5歳以上は必要ないとされる。インフルエンザ菌b型(ヒブ)はインフルエンザ患者から見つかったため、その名が付いたが、インフルエンザとは無関係。日本では年間約600人の乳幼児が発症し、死亡率約5%。約20%に重い後遺症が残るとされる。世界保健機関(WHO)が98年、乳児への定期接種を勧告し、08年末時点で133カ国が実施。日本は任意接種のため、多くの自治体では全額自己負担で1回7000~8000円かかる。通常、4回接種する。
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新型インフルエンザ:ピーク、WHOが23日に判断
【ジュネーブ伊藤智永】国連の世界保健機関(WHO)は19日、新型インフルエンザの世界的流行がピークを過ぎたかどうかを判断する緊急委員会を、23日午後(日本時間同日深夜)に開くことを明らかにした。結果は翌24日午前11時(同午後7時)に発表する。会議には世界中からメンバー15人が参加する。
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【ジュネーブ伊藤智永】国連の世界保健機関(WHO)は19日、新型インフルエンザの世界的流行がピークを過ぎたかを判断する緊急委員会を、23日午後(日本時間同日深夜)に開くことを明らかにした。結果は翌24日午前11時(同午後7時)に発表する。会議にはメンバー15人が参加する予定だが、24日まで名前は公表されない。
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毎日新聞 2010年2月20日 11時32分
新型インフルエンザ:「注意報」下回る
厚生労働省は19日、インフルエンザの定点医療機関(全国約5000カ所)調査で、8~14日の受診者数が1施設当たり2・81(前週4・26)だったと発表した。3週連続の減少で、注意報レベルとされる「1施設当たり10」を昨夏の流行開始以来初めて全都道府県で下回った。
患者は、佐賀を除く46都道府県で前週より減少し、保健所管内別でも注意報レベルを超えているのは7カ所だけ。ただし1週間に新たに受診した患者は推計で15万人いることから、厚労省は「流行が終わったわけではない」と話している。大半が新型インフルエンザ患者で、季節性のウイルスはほとんど検出されていない。
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毎日新聞 2010年2月20日 東京朝刊
新型インフルエンザ:患者の女性死亡 因果関係は否定 /福岡
北九州市は19日、市内の医療機関に入院中だった新型インフルエンザ患者の女性(42)が死亡したと発表した。女性は基礎疾患があり、ワクチンは接種していなかったが、直接の死因はサイトメガロウイルス感染による肺炎で、新型インフルエンザとの因果関係はないという。
市保健衛生課によると、女性は昨年12月28日に血液疾患の治療で入院後、1月9日に発熱。その際、タミフルを投与され、同14日に症状は治まったが、今月13日に容体が悪化して死亡。医療機関の依頼で市が調査した結果、新型インフルエンザ感染を確認した。
サイトメガロウイルスはヘルペスウイルスの一種で、免疫機能が低下した人に病気を引き起こすという。
〔北九州版〕
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毎日新聞 2010年2月20日 地方版
医療ナビ:新型インフルエンザの患者の傾向は。
◆新型インフルエンザの患者の傾向は。
◇死亡率、高齢者ほど高く
◇成人層の死者増す危険 治療薬に限界も
子供への感染が注目されているが、死亡率は高齢者の方がはるかに高い--。厚生労働省の発表から、15日現在の死者116人について単純に死亡率を計算すると、こんな特徴が浮かび上がる。
最も患者数が多い10代の死亡率は0・0001%で、10歳未満では懸念通り0・0004%に上がる。ところが、20代の死亡率も10歳未満とほぼ同じで、年齢とともに上昇し、70歳以上は0・0325%だ。
また、持病があった人の割合は、10歳未満では24人中6人だったが、10歳以上では92人中76人。高齢者に限らず、持病のある人は特に注意が必要なことを裏付ける。
押谷仁・東北大教授(ウイルス学)は「これまで成人層の死者が少なかったのは、学校閉鎖の効果が大きく、成人層まで感染が広がっていないためと考えられる。今後は成人層の死者が増える可能性があり、予防策や医療対応などを再検討する必要がある」と指摘する。
●海外より少ない死者
一方、海外に比べると死者は少ない。5日に英国で開かれた8カ国の閣僚級会合に出席した国立感染症研究所の谷口清洲・感染症情報センター室長によると、この時点の死者は▽米国約3900人▽メキシコ656人▽カナダ329人▽英国270人▽イタリア107人▽フランス92人▽日本85人▽ドイツ77人。人口100万人当たりでは、各国は12・6人(米)~0・9人(独)で、日本が最少の0・6人だった。
この理由について、国立病院機構三重病院の庵原俊昭院長は「日本は医療アクセスが良く、タミフルなどの治療薬も早期投与されている」と分析する。
ただし、治療薬には限界もある。厚労省対策推進本部の死亡50例目までの分析では、41例でタミフルなどが投与され、投与までの平均時間も有効とされる「48時間以内」の1・5日だった。だが、発症から平均5・6日で死亡していた。推進本部は「急激に悪くなるケースは早期投与しても死亡の回避は難しくなる」と指摘する。
8日発行の英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルにも「タミフルには症状を1日程度短縮する効果はあるが、肺炎のような重い合併症を防ぐ効果は疑問」とする国際研究チームの論文が掲載された。
●季節性の流行も懸念
今後の流行はどうなるのか。約5000の医療機関を対象にした定点調査では、1施設当たりの患者報告数が7~13日の1週間で27・39。2週連続で減少し、感染研は「流行はピークを過ぎつつある」とみている。だが、その後の動向について専門家は「予測できない」と口をそろえる。流行の中心だった5~14歳の過半数が感染したため終息に向かうとの見方ができる一方、真冬に感染が広がって流行の中心が乳幼児や成人に移る可能性もあるからだ。
また、季節性インフルエンザの動向も注目される。世界保健機関(WHO)によると、現在世界で検出されているウイルスは大半が新型。流行が終わった南半球の各国も、新型以外は流行しなかった。しかし、厚労省は「南半球は新型の流行時期が真冬だったが、秋から流行している北半球では、これから季節性が広がる可能性もある」と警戒する。
複数のインフルエンザの流行は珍しくはない。国内では08~09年にAソ連型とB型、06~07年にA香港型とB型が広がった。特にタイプが新型(H1N1)と異なり、ここ2年流行していないA香港型(H3N2)は注意が必要。新型の免疫がある人も感染する可能性があり、手洗いなどの感染予防策が重要だ。【清水健二、関東晋慈】
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■新型インフルエンザ患者の年齢別内訳
推計患者 入院 (入院率) 死亡 (死亡率)
10歳未満 578万 8737(0.15%) 24(0.0004%)
10代 629万 2670(0.04%) 5(0.0001%)
20代 130万 262(0.02%) 5(0.0004%)
30代 97万 214(0.02%) 8(0.0008%)
40代 64万 202(0.03%) 17(0.0027%)
50代 25万 229(0.09%) 16(0.0064%)
60代 9万 201(0.22%) 15(0.0167%)
70歳以上 8万 408(0.51%) 26(0.0325%)
※単位・人。推計患者は13日、入院と死亡は15日現在。入院率、死亡率は患者数に対する割合
毎日新聞 2009年12月23日 東京朝刊
インフル:受診者数、注意報レベルを下回る 全都道府県で
厚生労働省は19日、インフルエンザの定点医療機関(全国約5000カ所)調査で、8~14日の受診者数が1施設当たり2.81(前週4.26)だったと発表した。3週連続の減少で、注意報レベルとされる「1施設当たり10」を昨夏の流行開始以来初めて全都道府県で下回った。
患者は、佐賀を除く46都道府県で前週より減少し、保健所管内別でも注意報レベルを超えているのは7カ所だけ。ただし1週間に新たに受診した患者は推計で15万人いることから、厚労省は「流行が終わったわけではない」と話している。大半が新型インフルエンザ患者で、例年この時期に流行している季節性のウイルスはほとんど検出されていない。
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インフルエンザ:患者数、再び注意報レベル超す /栃木
毎日新聞 2010年2月19日 19時07分
新型インフルエンザ:WHO、ワクチン「新型」推奨 来季から接種1回
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は18日、新型インフルエンザのウイルスを2010~11年の北半球のインフルエンザ流行期に備えたワクチンの原料となる「ワクチン株」に推奨することを決めた。同日、フクダ事務局長特別顧問(新型インフルエンザ担当)が発表した。
今季の季節性インフルエンザのワクチンはAソ連型、A香港型、B型の三つのタイプのウイルスを対象につくられており、来季はAソ連型を新型に置き換えることになる。WHOはAソ連型について「来季は北半球で大きなリスクをもたらさない」と判断した。来季からは1回の注射で新型、季節性の両方に対応できる。
ワクチンについて新型が通常の季節性インフルエンザと同等の扱いを受けることになるが、フクダ氏は「大流行が終わったことは意味しない」と話した。
WHOは同日まで「ワクチン株」選定に関する定例の専門家会合を開催していた。新型ウイルスは昨年9月に開かれた南半球向けワクチン株選定会議でも推奨されていたが、北半球向けワクチンについては今回、初めて選ばれた。
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毎日新聞 2010年2月19日 東京夕刊
新型インフル:ウイルスを季節性ワクチン株に
世界保健機関(WHO)は18日、新型インフルエンザのウイルスを2010~11年の北半球のインフルエンザ流行期に備えたワクチンの原料となる「ワクチン株」に推奨することを決めた。同日、フクダ事務局長特別顧問(新型インフルエンザ担当)が発表した。
今季の季節性インフルエンザのワクチンはAソ連型、A香港型、B型の三つのタイプのウイルスを対象につくられており、来季はAソ連型を新型に置き換えることになる。WHOはAソ連型について「来季は北半球で大きなリスクをもたらさない」と判断した。来季からは1回の注射で新型、季節性の両方に対応できる。
ワクチンについて新型が通常の季節性インフルエンザと同等の扱いを受けることになるが、フクダ氏は「大流行が終わったことは意味しない」と話した。
WHOは同日まで「ワクチン株」選定に関する定例の専門家会合を開催していた。新型ウイルスは昨年9月に開かれた南半球向けワクチン株選定会議でも推奨されていたが、北半球向けワクチンについては今回、初めて選ばれた。
WHOは新型インフルエンザに関して今月23日に「世界的大流行の最盛期を超えたかどうか」を認定する緊急委員会を開く予定。(共同)
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毎日新聞 2010年2月19日 10時51分
インフルエンザ:患者数、前週比33%減少 1医療機関あたり3.63人 /栃木
県健康増進課は18日、先週(8~14日)の1医療機関あたりのインフルエンザ患者数が、前週比33%減の3・63人になったと発表した。
県内の6保健所管内すべてで、前週に比べて減少している。昨夏以降、季節性インフルエンザはほとんど確認されておらず、多くは新型インフルエンザの患者とみられる。
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毎日新聞 2010年2月19日 地方版
パンデミックに挑む:中沢靖さん=東京慈恵会医科大講師
◇普段からの予防が重要、診療体制もなお議論を--中沢靖さん(45)
<大学病院の感染対策室長として新型インフルエンザの発生前からパンデミック(大流行)対策に当たってきた。マスクの着け方やワクチン接種など、普段のインフルエンザ対策の重要性を強調する>
新型インフルエンザの発生に備え、保健所を中心にした地域医療連携や夜間休日の診療体制を模索していた。だが何も決まらないまま新型が発生した。発生直後、東京都から発熱外来開設を求められ、気圧を下げてウイルスの流出を防ぐ陰圧室も増設して対応した。流行時は外来患者の診察や入院患者への対応で多忙だった。十分なワクチンが供給されなかったため現場は混乱し、多くの医療従事者がワクチンを接種しなかった。隔離入院の中止のタイミングなど行政の対応にも振り回された。
今回、インフルエンザであれば新型でも対策の根本は同じだと痛感した。患者が増える時期は発熱外来の負担があまりに大きいため、すべての病院で診察すべきだ。新型は季節性より脳症や肺炎の患者が多い。大学病院など基幹病院はむしろ重症患者の受け入れに重点を置くべきだと感じた。毒性は低くてもインフルエンザは感染力が強い。今後の再流行や毒性が高い場合の対策を引き続き議論することが必要だ。【聞き手・関東晋慈】
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■人物略歴
◇なかざわ・やすし
岩手県生まれ。東京慈恵会医科大医学部卒。同大腎臓・高血圧内科入局後、感染制御部勤務。診療、院内感染対策に従事。08年4月から現職。日本感染症学会評議員。専門は院内感染制御、感染症。
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毎日新聞 2010年2月17日 東京朝刊
新型インフルエンザ:現状と対策講座--あす、西宮 /兵庫
「新型インフルエンザの最新動向と対策-メンタル面を含めて」と題して18日、近畿医療福祉大の勝田吉彰教授(精神医学、渡航医学)が西宮市立勤労会館ホール(同市松原町2)で講演する。同市教育委員会主催。新型インフルエンザの国内外の流行の現状報告のほか、外務省医務官として中国赴任時に経験した新型肺炎流行への対応などから、風評が起きる心理的背景などについて語る。
午後2時20分から市学校保健功労者表彰。講演は同3時から。無料。同市教委学校保健グループ(0798・35・3860)。
〔神戸版〕
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新型インフルエンザ:36歳男性が死亡 基礎疾患なし /東京
都は16日、新型インフルエンザに感染した都内の男性(36)が15日に死亡した、と発表した。男性に基礎疾患はなかった。
都福祉保健局によると、男性は8日に発熱を訴え、近所の診療所を受診。インフルエンザA型と判明したため、タミフルを処方された。10日に脱水症状となり緊急入院。その後新型インフルエンザが確定したが、溶血性連鎖球菌感染症による敗血症の併発も確認され、15日に死亡した。死因は敗血症性ショックだった。【江畑佳明】
〔都内版〕
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9月号
9月号
新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月17日 地方版
茨城西南医療センター病院:期限切れワクチン、児童8人に誤接種 /茨城
茨城西南医療センター病院(境町、亀崎高夫院長)は16日、小児科での新型インフルエンザのワクチン接種で、厚生労働省が定めた使用の留意事項に反し、開封後1週間たったワクチンを2~10歳の男女児童計8人に誤って接種したと発表した。児童の体調に特に異常はなかったという。残ったワクチンを保存する際、開封日時を記さなかったことが原因とみられ、同院は今後、医師と看護師による二重のチェックなどを徹底するとしている。
同院によると、今月5日に児童へのワクチン接種を行った際、10ミリリットル瓶に入ったワクチンが余ったため、女性看護師が自分の判断で冷蔵庫に保存した。新型インフルのワクチンについては、厚労省が「開封後24時間で廃棄」と定めているが、保存の際、開封した日付を瓶などに記さなかったため、1週間後の12日に接種にあたった医師が気付かず使ったという。接種したうち2人の児童に微熱などの症状がみられたが、通常のワクチン接種でも起こる症状という。【高橋慶浩】
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毎日新聞 2010年2月17日 地方版
患者塾:医療の疑問にやさしく答える 医療健康情報の伝え方/下 /福岡
1月23日に開かれた第126回患者塾のテーマは「医療健康情報の伝え方」。報道が必ずしも伝え切れていない医療情報について、専門医師から分かりやすい解説があった。
◇患者、医師つなぐ報道を
小野村さん 肺がん治療薬のイレッサは、副作用で亡くなる人も多く「悪い薬」のように言われたことがありました。今では、あらかじめそのがんに向いているかどうか検査できるようになったのに、あまり報道されないため「悪い薬」「怖い薬」のイメージだけ残っているという指摘があります。
仲野さん 副作用が大きく話題になった後、肺がんを扱う専門医の医療機関で使う薬と限定されてからは副作用も減り、効果も上がったと聞いています。確かにそうなってからの報道は見ません。患者さんと私たち開業医、そして専門医をつなぐ報道をしてくれると役に立ちます。
伊藤さん がんの特効薬と言われている薬のほとんどが5人に1人、もしくは10人に1人は効くというもの。そのことを皆さんがどう考えるか。人種や性別、免疫機能、基礎疾患の有無などでも効き方は違います。特効薬と言われても、5人のうち4人には効かないかもしれないし、副作用が出るかもしれない。そんなところが、がん治療薬のスタートです。イレッサを使わなくてはいけない環境とは、他の薬がもう効きにくいという環境の方々に向けてのものです。
<福岡市の32歳女性> インフルエンザの報道が最近ありません。1回服用でいい飲み薬も点滴で済む薬も出ますが、これまでの薬とどう違うかを丁寧に報道してほしい。
津田さん 飲み薬のタミフルと比べると、注射薬はウイルスに対する治療効果も大きく、脳炎や脳症を起こす可能性があって早めに対応しなければいけない子供には、いい効果があると思います。
仲野さん 使いやすい注射薬であれば開業医も積極的に使うかもしれません。注射1本1回でとなれば、後の服薬も心配せずに、投与しやすくなるかもしれません。
伊藤さん 新型インフルエンザは少し落ち着きましたが、問題は今から先です。4、5月ごろからまた感染が増えてくるかもしれません。今ワクチンを打っても、何カ月かしたら効果が下がり、その時に毒性が強まっていると重症化する可能性は高い。その時にどの薬も1回でいいとなれば、より効果は高い。とても安心できる材料だと思います。だから、かかっていいということではありません。普段からの予防が重要です。予防の1番はワクチンで、次に手洗いやマスクです。
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◇出席された方々
伊藤重彦さん=北九州市立八幡病院副院長(外科)
平田敬治さん=福岡山王病院外科部長(福岡市)
津田文史朗さん=つだ小児科アレルギー科医院院長(水巻町)
仲野祐輔さん=八屋第一診療所院長(豊前市、外科)
神戸金史・RKB毎日放送報道部長
宮本勝行・毎日新聞大分支局長
武内靖広・毎日新聞西部本社編集制作センター副部長
小川敏之・毎日新聞佐世保支局長
◇司会
小野村健太郎さん=おのむら医院院長(芦屋町、内科・小児科)
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◇第127回患者塾のご案内
テーマ 女性のがん
とき 2月20日(土)
午後3時~午後6時
ところ 遠賀中間医師会館
遠賀郡水巻町下二西2の1の33
093・201・3461
女性のがんの代表は乳がんと子宮がん、そして卵巣がんでしょう。乳がんは外科(乳腺外科)で、子宮がんと卵巣がんは婦人科で扱います。この辺りもまだ十分に知られていないようです。
子宮がんには体がんと頸(けい)がんがあります。体がんは見つけにくいのですが、頸がんは見つけやすく、早ければ簡単に治せます。また、最近予防接種ができるようになり話題になっています。卵巣がんも見つけにくいのですが、それなりの検診の方法があります。乳がんは早期発見が可能なのに受診率が低いことが問題になっています。早ければ美容的な配慮も可能です。
女性特有のがんをどう見つけ、どう対応していけばいいのか、専門医を交え会場のみなさんと話し合います。
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◇質問は事務局へ
〒807-0111
福岡県芦屋町白浜町2の10「おのむら医院」内
電話093・222・1234
FAX093・222・1235
〔福岡都市圏版〕
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毎日新聞 2010年2月16日 地方版
新型インフル:予防徹底の“副産物”/感染性胃腸炎が激減/警戒薄れた今年は増加
新型インフルエンザが流行した昨秋以降、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が全国で例年より激減していたことが分かった。インフル予防で徹底された手洗いや消毒の“副産物”とみられる。インフル流行の下火で警戒感が薄れた今年に入ってから、感染性胃腸炎が増加しており、専門家は「引き続き消毒や手洗いを」と呼びかけている。
国立感染症研究所・感染症情報センター(東京都)によると、インフルエンザで全国約5000カ所の定点医療機関を訪れた患者数の平均は昨秋以降に急増。48週(11月23~29日)の39・63人がピークだった。
一方、感染性胃腸炎の全国平均は同じ48週が2・89人。07年48週(11月26日~12月2日)の13・59人や08年48週(11月24~30日)の7・96人に比べ、大幅に減っていた。感染性胃腸炎が例年増える11~12月に最も多かった平均数でみても、07年が19・32人(50週=12月10~16日)、08年が15・85人(51週=12月15~21日)なのに対して、09年は7・39人(52週=12月21~27日)と半分以下。
同センターの松野重夫主任研究官は「この時期の感染性胃腸炎のほとんどはノロウイルスが原因。09年は新型インフルエンザウイルスへの恐れがノロウイルスの感染も抑えたのでは」と語る。
感染性胃腸炎は年末年始の53週(12月28日~1月3日)も4・41人と減ったが、今年の1週から増加に転じ、3週(1月18~24日)には13・81人に。インフルエンザも2週(1月11~17日)の8・13人が3週(同18~24日)は9・03人と増えている。松野さんは「新型インフルへの警戒感が薄れたためではないか。感染予防にとって手洗いの重要性は変わらない」としている。【松田栄二郎】
2010年2月15日
感染性胃腸炎:激減、新型インフル予防徹底の“副産物” 警戒薄れた今年は増加
◇「消毒、手洗い継続を」
新型インフルエンザが流行した昨秋以降、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者が全国で例年より激減していたことが分かった。インフル予防で徹底された手洗いや消毒の“副産物”とみられる。インフル流行の下火で警戒感が薄れた今年に入ってから、感染性胃腸炎が増加しており、専門家は「引き続き消毒や手洗いを」と呼びかけている。
国立感染症研究所・感染症情報センター(東京都)によると、インフルエンザで全国約5000カ所の定点医療機関を訪れた患者数の平均は昨秋以降に急増。48週(11月23~29日)の39・63人がピークだった。
一方、感染性胃腸炎の全国平均は同じ48週が2・89人。07年48週(11月26日~12月2日)の13・59人や08年48週(11月24~30日)の7・96人に比べ、大幅に減っていた。感染性胃腸炎が例年増える11~12月に最も多かった平均数でみても、07年が19・32人(50週=12月10~16日)、08年が15・85人(51週=12月15~21日)なのに対して、09年は7・39人(52週=12月21~27日)と半分以下。
同センターの松野重夫主任研究官は「この時期の感染性胃腸炎のほとんどはノロウイルスが原因。09年は新型インフルエンザウイルスへの恐れがノロウイルスの感染も抑えたのではないか」と語る。
感染性胃腸炎は年末年始の53週(12月28日~1月3日)も4・41人と減ったが、今年の1週から増加に転じ、3週(1月18~24日)には13・81人に。インフルエンザも2週(1月11~17日)の8・13人が3週(同18~24日)は9・03人と増えている。【松田栄二郎】
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Newsクリック:やまぐち 萩、長門圏「急患センター」計画 /山口
◇医師不足が危機的状況 当番医制「5年後には困難」--来年度から
県内の8医療圏のうち、時間外の急患を受け入れる診療拠点のなかった萩、長門医療圏に「休日夜間診療センター」を整備する計画が来年度から始まる。国の地域医療再生計画の対象に選ばれ、それぞれ25億円の交付が決まった。背景には、医師不足や高齢化が県内で最も進んでおり、「今の在宅当番医制度が5年後には維持が困難になる」(萩市医師会)といった危機感がある。【井上大作】
「半分は気力で診察している。深夜に患者が続くと、連続勤務は34、35時間になる」。萩市土原の開業医、売豆紀(めづき)雅昭さん(60)は、月2、3度回ってくる当番医の厳しさをため息交じりに語る。担当時間は午前8時から24時間。午前1時以降に複数の患者が来れば、仮眠を十分に取れない。昨秋には新型インフルエンザの流行がピークを迎え、休日の受診者は80人を超えた当番医もあった。
市医師会によると、当番医制度は30年以上前に始まり、開業医が中心となって時間外の外、内科の急患に対応してきた。しかし今、患者数の多い内科医の平均年齢は50代後半に達し、70歳の医師も夜勤をこなしているのが現状だ。萩医療圏の10万人あたりの医師数は161人。県平均を67人も下回る県内ワースト1位で、65歳以上の医師が全体の4分の1を占める。
「内科の新規開業は20年以上ない。医師の高齢化は進むばかりだが、最高齢の先生が頑張っているから、みんなぎりぎりのところで回している」。市医師会長も務める売豆紀さんは、医師の個々の踏ん張りが、地域医療を支えていることに危機感を募らせる。
市や市医師会は来年度、休日夜間診療センターの新たな建設場所や運営のあり方を話し合う協議会を設ける。共通の診療場所を設けることで、これまで当番医に加わっていなかった開業医や山口大医学部などに協力を呼び掛ける。完成は4年後を目指す。
一方、運営費の工面も課題だ。先行する他医療圏の急患センターでは、診療報酬の収入だけでは運営できず、自治体による財政支援が不可欠になっている。山口市は80年に開設した急病診療所に対し、今年度は3710万円を一般財源から持ち出した。萩市医師会は市費による支援を協議会で求めていく。
神崎卓也・市医師会事務長は切迫感をもって訴える。「在宅医が1日24時間の診療を続けてきた地域は全国的にも少ない。地域医療を自分たちの代でつぶしたくないと誰もが思っている。そのためには今、取りかからないと5年後ではもう手遅れになる」
==============
■ことば
◇地域医療再生計画
地域医療が抱える救急、周産期医療の充実や医師不足の解消などを目的に、都道府県が策定した計画に国が財政支援する。当初は全国10カ所に100億円、84カ所に25億円の交付予定だったが、民主党政権による補正予算の見直しで、各都道府県に2カ所ずつ計94計画、各25億円ずつに縮小された。県では、全体の半額(25億円)をドクターヘリの導入促進など全県的な取り組みに使う方針。
〔山口版〕
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新型インフルエンザ:患者数、2週連続で減少
厚生労働省は12日、インフルエンザの定点医療機関(全国約5000カ所)調査で、1~7日の1施設当たりの患者報告数が4・26(前週6・46)だったと発表した。2週連続の減少で、注意報レベルとされる10を超えた都道府県は、山梨(10・70)、福井(10・53)、沖縄(10・12)だけになった。新型以外の季節性インフルエンザの流行は確認されていない。
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新型インフルエンザ:県、2カ月ぶり警報解除 /奈良
県は12日、昨年12月に出した新型インフルエンザ警報を2カ月ぶりに解除したと発表した。1医療機関あたりの1週間の患者数が、県内6保健所管内すべてで基準値(10人)を下回る状況が続いており、ピークは過ぎたと判断した。
県によると、昨年11月23~29日の1医療機関あたりの患者数は30・95人だったが、2月1~7日は3・25人まで減少した。県健康増進課は「次の流行に備え、今のうちにワクチンを接種してほしい」と呼びかけている。
また、県は同日、独立行政法人国立病院機構「松籟荘病院」(大和郡山市小泉町)の入院患者12人と職員2人がインフルエンザに集団感染したと発表した。重症者はいないという。
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毎日新聞 2010年2月13日 地方版
新型インフルエンザ:「峠越え」宣言検討へ WHO、月内に緊急委
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長特別顧問(新型インフルエンザ担当)は11日の記者会見で、新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)が最盛期を過ぎたかどうかを検討するため、事務局長の諮問機関である「緊急委員会」の会合を月内に開催する方針を明らかにした。
WHOは昨年6月、豚のインフルエンザウイルスに由来する現在の新型ウイルスの警戒水準を最高位の「6」に引き上げて大流行を認定。その後、同水準を据え置いてきた。緊急委が最盛期が過ぎたと結論づければ、チャン事務局長が新型の流行は「ポスト最盛期に入った」と峠越えを宣言する見通しだ。
新型によるこれまでの確認死者数は世界で少なくとも1万5174人。感染が確認されていない死者も含めた実際の犠牲者数はこれを大きく上回るとみられている。
しかしWHOは欧米諸国や日本を含む東アジアなど北半球の多くの地域でウイルスの活動は既に低下傾向にあると分析している。
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新型インフル:12日から輸入ワクチン出荷 安全調査開始
新型インフル:ワクチンの副作用被害救済 部会が増額合意
新型インフル:流行で急性脳症が急増…5~9歳を中心に
発信箱:シミュレーション=福本容子(経済部)
毎日新聞 2010年2月12日 東京朝刊
肺炎球菌:75歳以上のワクチン接種、全額公費で負担--栄村 /長野
栄村は12日から、村内の75歳以上の住民を対象に、肺炎球菌のワクチン接種を全額公費負担で行うと発表した。村健康増進係によると、自治体が一定年齢以上の住民全員を対象に同ワクチン接種の全額助成を行うのは県内初で、全国でも「例は少ない」という。
肺炎は日本人の死因のワースト4位とされ、特に高齢者の肺炎は肺炎球菌が主な原因となる。高齢者の呼吸困難などの症状を引き起こすほか、新型インフルエンザと肺炎を併発すると、重症化のリスクが懸念される。
同村では「長寿の祝いとしてワクチン接種をし、重症化を防いで医療費を減らす」(同係)との狙いで、昨年6月に今年度分280万円を補正予算で計上した。当初は一部自己負担を求める予定だったが、接種率を上げるため再検討し、全額を村の負担とした。今年度の対象は約700人で、来年度以降も継続するという。
今年度は、今月12日~3月3日に村内23カ所で集団接種を行う。同係(0269・87・3020)へ電話予約が必要。【小田中大】
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新型インフル:12日から輸入ワクチン出荷 安全調査開始
新型インフル:ワクチンの副作用被害救済 部会が増額合意
新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月12日 地方版
新型インフルエンザ:輸入ワクチン、あす出荷 副作用調査も開始
新型インフルエンザの輸入ワクチンの出荷が12日から始まるのを前に、医療関係者約600人を対象にした安全性調査が10日から、国立病院機構の18病院で始まった。接種後の副作用などを調べ、症状や発生頻度を国産ワクチンと比較する。
英国とスイスの2社から輸入されるワクチンは、アジュバント(免疫補助剤)が使われ、皮下ではなく筋肉に注射するなど、国産ワクチンとは仕様や接種方法が異なる。
国は輸入ワクチン9900万回分の購入契約を結んでいるが、流行が下火になったため国産ワクチンが余っており、12日の初回出荷は4都県で136回分にとどまる。医療機関に国産と輸入の両ワクチンがあった場合、接種希望者はどちらを打つか選ぶことができる。【清水健二】
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新型インフル:ワクチンの副作用被害救済 部会が増額合意
新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月11日 東京朝刊
新型インフル:12日から輸入ワクチン出荷 安全調査開始
新型インフルエンザの輸入ワクチンの出荷が12日から始まるのを前に、医療関係者約600人を対象にした安全性調査が10日から、国立病院機構の18病院で始まった。接種後の副作用などを調べ、症状や発生頻度を国産ワクチンと比較する。
英国とスイスの2社から輸入されるワクチンは、効果を高めるためのアジュバント(免疫補助剤)が使われ、皮下ではなく筋肉に注射するなど、国産ワクチンとは仕様や接種方法が異なる。承認前の臨床試験で重大な副作用は確認されなかったが、国産ワクチン未接種の病院職員らを対象に詳細なデータを取ることにした。結果は厚生労働省の専門家会議などで検証する。
国は輸入ワクチン9900万回分の購入契約を結んでいるが、流行が下火になったため国産ワクチンが余っており、12日の初回出荷は4都県で136回分にとどまる。医療機関に国産と輸入の両ワクチンがあった場合、接種希望者はどちらを打つか選ぶことができる。【清水健二】
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新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
新型インフル:ワクチンの副作用被害救済 部会が増額合意
毎日新聞 2010年2月10日 20時58分(最終更新 2月10日 21時08分)
新型インフルエンザ:ワクチン副作用被害救済、部会が増額合意
新型インフルエンザワクチンの接種による副作用被害について、厚生労働省の厚生科学審議会部会は9日、同ワクチンを予防接種法に位置付けたうえで、補償の水準を現行より引き上げることで合意した。厚労省は年度内にまとまる提言を受け、今国会での法改正を目指す。現在の新型ワクチンは予防接種法に基づかない任意接種の扱いで、被害救済は特別措置法により季節性ワクチンの場合と同水準と定められている。【清水健二】
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新型インフル:東大、名古屋大など追試せず
毎日新聞 2010年2月10日 東京朝刊
新型インフル:ワクチンの副作用被害救済 部会が増額合意
新型インフルエンザワクチンの接種による副作用被害について、厚生労働省の厚生科学審議会部会は9日、同ワクチンを予防接種法に位置付けたうえで、補償の水準を現行より引き上げることで合意した。厚労省は年度内にまとまる提言を受け、今国会での法改正を目指す。
現在の新型ワクチンは予防接種法に基づかない任意接種の扱いで、被害救済は特別措置法により季節性ワクチンの場合と同水準と定められている。厚労省は来シーズン以降、新型ワクチンを予防接種法に組み込む考えで、その場合は「任意」より国の関与が強い「勧奨」の接種を想定していることから、今より高額の補償が必要だとの意見で一致した。【清水健二】
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新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月9日 20時13分
新型インフルエンザ:流行で急性脳症が急増 5~9歳を中心に
インフルエンザによる急性脳症の発生報告が、例年に比べ急増していることが、国立感染症研究所のまとめで8日分かった。新型インフルエンザの流行が影響しているとみられる。専門家は、ワクチンによる感染予防や早めの受診を呼びかけている。
脳症は、体内に侵入したウイルスへの免疫反応が過剰になって起きるとされる。インフルエンザ発症後1~2日で発症し、長く続くけいれん、幻覚などの意識障害が特徴だ。
感染研が全国約5000医療機関からの報告をまとめたところ、「新型」の流行が始まった昨年7月以降の脳症患者は285人(1月24日現在)で、新型によるものが84%を占めた。年齢は7歳が39例(13・7%)と最多で、5~9歳が中心だった。病院側から回答があった118例のうち8人が死亡、14人に後遺症が残った。
一方、季節性インフルエンザによる従来の報告数は毎シーズン40~50件程度で、患者も0~4歳が中心という。
新型のウイルスは肺まで達しやすく、それが脳症につながりやすいとの指摘がある。関心の高まりで報告数が増えている可能性もあるという。感染研感染症情報センターの安井良則・主任研究官は「新型の感染者は減少傾向にあるが、子どもの様子を注意深く観察し、早めの受診を心がけてほしい」と話す。【関東晋慈】
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タミフル訴訟:あす判決 父親「副作用認め、被害者救済に」--地裁 /岐阜
新型インフルエンザ:4歳男児が死亡--名古屋市 /愛知
毎日新聞 2010年2月9日 東京夕刊
新型インフルエンザ:50代男性が死亡 山口県4人目
山口県は8日、新型インフルエンザに感染した山口市の50代の男性が死亡したと発表した。死因は肺炎で、基礎疾患はなく、ワクチンの接種を受けていなかった。県内での死亡は4人目。
健康増進課によると、1月25日、発熱し市内の病院に受診したが、治まらないため26日に市内の別の病院に救急搬送され、重症肺炎と診断された。2月3日、遺伝子検査でインフル感染が確認され、抗インフル薬を投与されたが、7日に死亡した。県内での死者は昨年12月6日以来、2カ月ぶり。
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毎日新聞 2010年2月9日 西部朝刊
新型インフルエンザ:ワクチンだぶつき懸念 ピーク過ぎ接種見送る可能性高く /佐賀
◇医療機関、救済求める声も
県内の新型インフルエンザワクチンがだぶつく懸念が出てきた。在庫が十分あるうえ、流行のピークが過ぎて接種を見送る人が増える可能性があるためだ。新型インフルのワクチンは返品や転売ができず、余剰を抱える医療機関から救済を求める声が高まる事態も予想される。【上田泰嗣】
県健康増進課が1月12日現在で調査したところ、県内の在庫は12万6400回分(医療機関7万3600回分、卸売業者5万2800回分)だった。多いところでは3000回分の在庫がある医療機関もあったという。
県は「在庫は十分」と判断し、当面、国からの供給を止めることにした。
しかし、ワクチンが返品できないこともあり、医師らにはだぶつきを懸念する声も強い。今月3日に県庁で開かれた関係医師らの会議では「購入した医師が返品できず(損を)かぶるのは納得できない。国に買い取ってもらうよう要請してほしい」との意見も出た。
しかし同課は「医療機関のワクチンの管理状況が分からない以上、返品は困難」との見方だ。在庫の多い医療機関を公表して接種希望者を誘導する案も検討したが、「ワクチンが余っているのは、医療機関の商業上の問題」と、公平性への疑問が指摘され、頓挫したという。
同課はこうした現状を認識しているものの、今後の方針は未定。「接種は任意なので、積極的に県が呼び掛けることもできない。『まだ安心できない』と言う程度しかないのでは」と苦慮している。
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新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月9日 地方版
短信:新型インフルで中3男子死亡 /千葉
県は8日、新型インフルエンザに感染した印旛保健所管内の中学3年生男子(15)が死亡したと発表した。死因は新型インフルエンザウイルスによる急性心筋炎。男子生徒に基礎疾患はなく、ワクチンは未接種だったという。新型インフルエンザによる死亡は県内3例目。県健康危機管理対策本部によると、男子生徒は1月11日に発熱とのどの痛みを発症。12日に呼吸停止し緊急搬送され治療を受けたが、2月8日に死亡した。感染経路は特定できていないという。
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9月号
新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月9日 地方版
新型インフルエンザ:長野の70代女性が死亡--県内4人目 /長野
長野市保健所は8日、新型インフルエンザに感染した長野市在住の70代女性が死亡したと発表した。死因はインフルエンザによる心不全。女性はうっ血性心不全や心室細動など基礎疾患があり、主治医の判断でワクチンは接種していなかった。新型インフルエンザの感染(感染疑いを含む)による死者は県内で4人目。
市保健所によると、女性は昨年から市内の病院に入院しており、1月23日に発熱し、24日にいったん下がったものの、28日に再び38・2度まで上がった。簡易検査でA型インフルエンザに陽性反応が出たため、タミフルを投与し解熱したが、翌29日に症状が悪化、市内の別の病院に転院し、人工呼吸器を付けて治療した。
2月2日にはPCR(遺伝子)検査で新型インフルエンザの陽性反応が出て、症状が回復しないまま7日に死亡した。医師などの病院関係者や他の入院患者、家族らからインフルエンザ感染は報告されておらず、感染経路は不明という。【小田中大】
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9月号
新型インフル:ワクチン接種後に死亡…「因果関係あり」初
毎日新聞 2010年2月9日 地方版
新型インフルエンザ:治療薬タミフル耐性ウイルス、県北の70代男性から検出 /福島
県は5日夜、新型インフルエンザに感染した県北地方の70代男性から、県内で初めて、治療薬「タミフル」に耐性を持つウイルスを検出したと発表した。
県医療看護課によると、男性は昨年11月22日に発熱し、同24日にせきの症状が出るなど呼吸状態が悪化して肺炎で入院。簡易検査でインフルエンザA型陽性を示したため、タミフルを処方された。その後、遺伝子検査で新型感染が確認されたが回復し、12月12日に退院した。
1月28日に県衛生研究所でウイルスの遺伝子解析を行ったところ、遺伝子変異が見つかった。今月5日に国立感染症研究所で検査した結果、タミフルへの耐性を持つことが分かった。別の治療薬「リレンザ」の耐性はなかった。タミフル耐性のウイルスは、全国では4日までに46例確認されている。【関雄輔】
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毎日新聞 2010年2月7日 地方版
新型インフルエンザ:北九州市、患者数が減少傾向 成人に広がる恐れも /福岡
北九州市内の医療機関を受診した新型インフルエンザの患者数が昨年11月以降、減少傾向にある。児童の間で急速に感染拡大した後、ピークを越えたとみられる。ただ、今後は成人の間で感染が広がる可能性を指摘する声もある。市は「1月から県内で一般向けのワクチン接種が始まった。一時期より市民の関心が薄らいでいる。重症化を防ぐためにも接種してほしい」と呼びかけている。
市保健衛生課によると、市内の定点医療機関での平均患者数は昨年11月23~29日の102・54人をピークに減少し、今年1月18~24日は3・69人だった。また、市の発熱電話相談への問い合わせも昨年11月の4584件から12月は1828件、1月は755件(同月27日現在)に激減している。
しかし、定点の全国平均でみると、1月11~17日の8・13人が、同18~24日には9・03人と増加に転じた。また、国内の入院患者1万6570人(1月27日現在)の約84%は19歳以下だが、厚生労働省が昨年11月に発表した発生動向によると、オーストラリアでは入院患者の65%が20歳以上となり、他の年齢層にも感染が拡大しているという。
市は「まだ事態が収束したとは考えていない。季節性とは異なり、新型インフルエンザは流行予測ができないので油断は禁物だ」と話している。【松田栄二郎】
〔北九州版〕
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毎日新聞 2010年2月7日 地方版
国民保護講座:新型インフルで危機管理考える 「情報分析し対応を」 /鳥取
◇東京慈恵会医大・浦島准教授招き
新型インフルエンザの流行から危機管理について学ぶ国民保護講座(県主催)が6日、鳥取市のとりぎん文化会館であった。タイトルは「いまそこにある危機」。講師に、バイオテロなどに詳しく「NBCテロリズム」の著書がある東京慈恵会医科大の浦島充佳准教授を招いた。
新型インフルが流行し出したころを振り返りながら時々刻々変わる情報をどう分析するかをテーマにした。
メキシコでは新型インフルによる死亡率が10%近くとかなり高く、米国では通常の風邪程度の症状が多かった。浦島准教授は、両国の医療システムの違いに着目。メキシコでは相当に重篤化しないと受診しないだろうと考え、分母の違いが死亡率の違いにつながった判断した。
さらにネットを駆使して情報を探り、最初の患者に接触した医療関係者のうち22人に軽度から中等度の症状が見られたが、誰も入院しなかったとの記述を見つけた。「部分的に免疫を持っている人が多い」と判断。日本でも米国程度で終わると考えた。
浦島教授は「最悪のシナリオに備えるのが危機管理の基本だが、時間の経過で情報が増えると不確実性の幅が狭くなる。対応も変えていく必要がある」と話した。【大川泰弘】
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ニュースBOX:新型インフルで県内5人目死者 /茨城
県保健予防課は5日、つくば保健所管内に住む40歳代の男性が同日、新型インフルエンザウイルスによる劇症型心筋炎で死亡したと発表した。男性に持病はなかった。県内の新型インフルエンザ感染による死亡は5人目。
同課によると、男性は高熱で診察を受けた今月1日に意識障害に陥ったまま、意識が回復せず、5日朝に死亡した。2日のPCR(遺伝子)検査で新型ウイルスへの感染が確認されていた。
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毎日新聞 2010年2月6日 地方版
新型インフルエンザ:女性2人が死亡 死者、計6人に /静岡
県は4日、富士保健所管内に住む80代の女性が新型インフルエンザによる呼吸不全で亡くなったと発表した。浜松市保健所も同日、新型インフルエンザにかかった浜松市中区の60代の女性が肺炎で死亡したと発表した。ともに持病があったという。県内で新型インフルエンザに感染し亡くなったのは計6人となった。
県によると、80代の女性は先月6日、風邪の症状などを訴えて入院。急性心筋こうそくとうっ血性心不全と診断された。遺伝子検査で新型インフルエンザに感染していることが同9日に判明し今月2日に死亡した。
浜松市保健所によると、60代の女性は持病で入院中の先月28日に発熱。今月2日、インフルエンザの簡易検査で陽性を示したためタミフルを投与したが、3日に亡くなった。遺伝子検査の結果が4日に分かり、新型インフルエンザ陽性と確認された。【瀬上順敬、松久英子】
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インフルエンザ:県が警報を解除 /熊本
県は4日、インフルエンザの県平均感染数が先週(1月25~31日)は7・66となり、警報持続レベル(10・00)を下回ったと発表した。昨年11月16~22日の週に警報が発令されてから、11週目での警報解除となった。ただ、人吉と八代の保健所管内では依然として警報持続レベルを超えているほか、受験シーズンに入っていることから、県は引き続き感染防止対策に努めるよう呼びかけている。
県健康危機管理課によると、80カ所の定点観測医療機関からのインフルエンザ感染報告総数は、前週より461人減って613人だった。このうち9割以上は新型インフルエンザと診断されている。
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毎日新聞 2010年2月5日 地方版
インフルエンザ:県が警報を解除--昨年11月発令 /広島
県は4日、昨年11月に発令していたインフルエンザ警報を解除した。定点医療機関当たりのインフルエンザ患者数が、県内7保健所管内すべてで基準値(10人)を下回ったため。 県健康福祉総務課によると、新型インフルエンザの流行で、例年よりも3~5カ月早い昨年9月3日に流行開始、11月4日に警報を発令していた。ピークは、同23~29日の週で、定点当たりの患者数は46・75人だった。【加藤小夜】
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毎日新聞 2010年2月5日 地方版
新型インフルエンザ:タミフル耐性ウイルス、5歳男児から検出 /奈良
県は3日、生駒郡内に住む男児(5)から、インフルエンザ治療薬「タミフル」の耐性を持つ新型インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。県によると、全国で46例目。男児の周囲に重症化した患者がいないことから、耐性ウイルスの感染拡大はないとしている。
県によると、男児は昨年11月26日に発熱し、診療所を受診。簡易検査でインフルエンザA型陽性を示し、タミフルを服用した。しかし、症状が改善せず、12月1日に奈良市の病院に入院。遺伝子検査で新型インフルエンザ陽性と確認され、治療薬「リレンザ」を服用したところ回復し、同7日に退院した。
県が今年1月18日に県保健環境研究センターで遺伝子解析をした結果、タミフル耐性を示す遺伝子が検出された。【阿部亮介】
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毎日新聞 2010年2月4日 地方版
新型インフルエンザ:年末年始、「無保険」救済に格差 各自治体は受診控え懸念
◇医療費3割や短期保険証
役所の窓口が閉まる年末年始を前に、自治体間で、国民健康保険(国保)の保険料滞納により「無保険」状態になっている世帯を巡る新型インフルエンザ対策で格差が広がっている。大半は厚生労働省の方針に従い、受診前に役所窓口での本人相談を求めているが、短期保険証の一律発行や3割の自己負担に踏み切った自治体も。専門家は「感染拡大防止の観点からも救済が必要」と指摘している。
毎日新聞が政令市や県庁所在地などに聞き取り調査した。青森市は10月1日、特例として市内の「無保険」状態の全518世帯に1月末まで有効の短期保険証を郵送。北海道釧路市、東京都町田市、静岡県三島市、同富士宮市、同熱海市、熊本県天草市などが同様の対応を取っており、これらの市だけでも計約5700世帯が救済された計算だ。
医療費の10割負担を恐れて新型インフルの患者が病院に行かない事態を防ぐためで、青森市国保医療年金課は「受診を控えて重症化することがないよう配慮した」と説明する。
また、福井市、盛岡市などはインフルに感染した疑いがある場合は、市役所へ相談せずに、市内の医療機関を3割負担で受診できるようにしている。
3割自己負担については、新型インフルの感染が問題化した今年5月、厚労省も発熱外来での受診に限り特例で認めるよう自治体に通知した。しかし、その後、感染拡大に伴って発熱外来が順次廃止され、特例も事実上、消滅。現在は「全額自己負担できない場合は、受診前に役所の窓口で本人が相談する」という一般的な病気と同じ対応を求めている。
しかし、医療現場では柔軟な対応を求める声が出ており、静岡県保険医協会は10月、「10割負担では罹患(りかん)しても受診せずに重症化・重病化が懸念される」として、臨時に保険証を一律交付するよう県内の各市町に要請した。
岐阜市は患者が市役所に相談に来た場合、「一般窓口ではなく、駐車場などでマスクを着用した職員が応対する」と定めている。また、救済に踏み切った自治体からも「新型インフルの受診時だけ3割負担にすると事務手続きが煩雑になり、窓口が混乱する」(三島市)などの声が出ている。【平野光芳】
◇国の対応必要--立教大の芝田英昭特任教授(社会保障論)の話
公衆衛生の観点から自治体による救済は当然だが、国は自治体任せにせず、責任を持って対応すべきだ。受診抑制を生んでいる現在の国保制度そのものを根本から見直す必要がある。
毎日新聞 2009年12月9日 大阪夕刊
新型インフルエンザ:7月以降累計、1000万人に 地方で患者急増
厚生労働省は27日、7月以降のインフルエンザ患者数が1000万人を超え、今月22日までに1075万人に達するとの推計結果を発表した。16~22日の1週間に全国約5000カ所の定点医療機関を受診した患者数は、1施設当たり今シーズン最多の38・89。昨冬の季節性インフルエンザのピーク(今年1月19~25日)だった37・45を上回り、地方都市を中心に流行がさらに拡大している。
厚労省によると、1週間の推計患者数は10月後半から100万人を超え、16~22日は173万人。前週より10歳未満が20万人増えており、厚労省は「感染者の低年齢化が進んでいる」とみている。7月以降の累計では、5~9歳の285万人、10~14歳の309万人が受診した一方、60歳以上の患者は10万人にとどまる。検出されたウイルスのほとんどが新型で、季節性は流行のきざしがない。
地域別では、初めて全都道府県で定点1施設当たり20を超え、警戒レベルとされる30も41府県で突破した。大分(77・21)▽福井(71・25)▽石川(65・02)▽山口(64・31)のほか、5県で50を超えており、厚労省は「流行開始が遅かった地方都市で、患者が急増している」と分析している。【清水健二】
毎日新聞 2009年11月28日 東京朝刊
新型インフルエンザ:ワクチン副作用の救済制度始まる
今国会で成立した新型インフルエンザワクチンの健康被害救済法が4日施行され、ワクチン接種で副作用が起きた場合の救済制度がスタートした。入院相当以上の健康被害が対象で、国の審査で認定されれば、治療費が無料になり、症状に応じて医療手当や障害年金が支払われる。厚生労働省は同日、救済制度に関する相談電話(03・3501・9060、平日午前10時~午後6時)を開設した。【清水健二】
毎日新聞 2009年12月5日 東京朝刊
新型インフルエンザ:公費でワクチン 厚労省が検討
厚生労働省は、全額自己負担が原則の新型インフルエンザワクチン接種を、予防接種法に基づく公費負担に改める検討を始めた。25日に新設した厚生科学審議会の予防接種部会で専門家に諮り、来年の通常国会での法改正を目指す。同じく原則自己負担の水痘(水ぼうそう)、ヒブ(インフルエンザ菌b型)、肺炎球菌などのワクチンの扱いも議論する。
予防接種法などで「定期接種」の対象とされる疾病は現在10種類あり、麻疹(ましん)(はしか)や風疹など9種類は原則無料、65歳以上を対象とした季節性インフルエンザは一部負担でワクチンを打てる。新型インフルエンザワクチンは対象外の「任意接種」だったため、低所得者を除き1回3600円の費用がかかっていた。【清水健二】
毎日新聞 2009年12月26日 東京朝刊
新型インフルエンザ:ワクチン接種後、死亡者100人超す 8割が70歳以上
厚生労働省は28日、新型インフルエンザワクチンの接種後に死亡した人が100人を超えたと発表した。25日現在、医療機関から1899件の副作用報告があり、入院相当以上の重篤が294件、死亡が103件含まれていた。この間の推計接種者は1492万人で、死亡の報告頻度は0・0007%だった。
死亡者のうち80人が70歳以上で、持病を持つ優先接種対象者だった。【清水健二】
毎日新聞 2009年12月29日 東京朝刊
新型インフルエンザ:疑いの伊丹の乳児が死亡--西宮 /兵庫
西宮市は2日、新型インフルエンザ感染の疑いのある伊丹市内の男児(11カ月)が西宮市内の医療機関で肺炎による呼吸不全で死亡したと発表した。男児は慢性肺疾患があった。県内で新型インフルエンザ感染患者の死者は疑い例を含め14人目で、この男児は最も年少だった。国内では185人目。
市健康増進課によると、男児は先月28日に39度台の発熱があり、かかりつけの医療機関でタミフル投与などをうけたが、30日に死亡した。簡易検査でA型インフルエンザと診断されたが、新型インフルと確定するためのPCR検査は実施していない。【津久井達】
〔阪神版〕
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毎日新聞 2010年2月3日 地方版
パンデミックに挑む:沢田拓子さん=塩野義製薬医薬開発本部長
◇異例の早さで承認取得、点滴治療薬普及目指す--沢田拓子さん(54)
<先月発売した点滴のインフルエンザ治療薬「ペラミビル(商品名、ラピアクタ)」の開発を統括した。新型インフルエンザの発生で、通常の医薬品の約4分の1という短期間で承認取得した。より効果的で安全な使用のため、医療機関に使用情報の提供を求めている>
ペラミビルは米国の製薬会社が見つけた成分で、07年から国内で開発を進めてきた。薬が効く仕組みはタミフルやリレンザと同じ。既に飲み薬がある分野で点滴注射剤を導入することは、社内でも疑問の声があった。だが、経口投与や吸入が困難な小さな子どもや重症患者に使える薬剤がなかった。1日に2回、5日間服用する必要がある現在の治療薬と違い、1度の治療で済む点滴剤はウイルスが耐性化するリスクも下がる。
承認申請まで、厚生労働省と国内外の感染状況や社会情勢を考慮しながら議論した。時に激論を交わしたが、前例にとらわれず今何をすべきかという観点で、腹を割って真摯(しんし)に議論することができた。
現在の申請資料では不足している新型インフルエンザによる重症者への効果や安全性は、今後データを蓄積する必要がある。医療機関や患者に情報提供の協力を得て、適正に使ってもらえるようにしていきたい。【聞き手・関東晋慈】
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■人物略歴
◇さわだ・たくこ
大阪府生まれ。京都大農学部卒。塩野義製薬入社後は一貫して開発畑を歩む。02年医薬開発部長に就任。07年4月、現職と同時に執行役員に就任。女性の役員就任は製薬業界では珍しい。
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毎日新聞 2010年2月3日 東京朝刊
新型インフルエンザ?:70代の男性死亡 県内3人目 /長崎
県は2日、新型インフルエンザ感染が疑われる県内の70代男性が死亡したと発表した。男性には気管支ぜん息などの持病があったという。新型インフルエンザ感染疑い患者の死亡は県内では3人目。
県新型インフルエンザ対策本部によると、男性は昨年12月31日に発症。1月2日に医療機関を受診し、タミフルを処方された。しかし、症状が悪化し、同月30日に急性肺炎で死亡した。主治医は「新型インフルエンザが直接の死因ではないが、影響を及ぼした可能性がある」としている。男性は予防接種はしていなかった。
〔長崎版〕
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毎日新聞 2010年2月3日 地方版
新型インフルエンザ:県・仙台市、相談窓口を休止 通常業務で対応 /宮城
県は、09年9月から仙台市と共同で設置していた24時間体制の新型インフルエンザ相談窓口を1月31日午後9時で休止した。患者数の減少やワクチンの充足に伴って相談件数が減り、通常の相談業務内で対応できると判断した。今後は、県の保健所7カ所と仙台市の保健福祉センター5カ所で平日午前8時半~午後5時まで受け付ける。
県健康推進課によると、窓口が設置された09年9月17日からの相談件数は、延べ1万2734件。最多の11月には3786件寄せられたが、12月中旬から減りはじめ、1月前半には1日当たり2ケタ台、後半には1ケタ台で推移していた。
インフルエンザ患者数も、ピーク時(09年11月2~8日)の定点医療機関1施設当たり46・73人から、1月18~24日には4・67人に沈静化しつつある。【伊藤絵理子】
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毎日新聞 2010年2月2日 地方版
新型インフルエンザ:44歳男性が死亡 /新潟
県は1日、新型インフルエンザに感染した県内在住の男性(44)が死亡したと発表した。県内での死亡は4例目。
男性は1月28日夕方に発熱し、医療機関で診察を受け、簡易検査でインフルエンザと診断された。治療薬リレンザを処方されたが、容体が悪化し、同30日夜に亡くなった。死因は心筋炎の疑いがあるが、基礎疾患はなかったという。【小川直樹】
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毎日新聞 2010年2月2日 地方版
ニュースBOX:常陸太田市がワクチン接種の助成枠拡大 /茨城
常陸太田市は1日、新型インフルエンザワクチン接種の助成対象者を高齢者など優先接種対象者から、0歳児を除く市民全員に拡大すると発表した。県が19~64歳までの健康な成人に対してワクチンの接種を認めたことに伴う措置。ワクチン接種代助成は1人1回1000円。
同市内で同日までに接種した優先接種対象者は4554人で、接種率は15・9%という。優先接種対象者の接種者が少なかったため、現行予算内で対応できるという。
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毎日新聞 2010年2月2日 地方版
予防接種法:臨時接種、規定見直し 新型感染症に備え類型新設へ--厚労省
厚生労働省の厚生科学審議会部会は、新型インフルエンザのような感染症に迅速に対応するために、予防接種法の臨時接種の規定を見直して新たな類型を設けることで合意した。厚労省は今国会に改正法案を提出する予定だ。
予防接種法には、新たな感染症の出現に備え、流行を防ぐ緊急措置として臨時接種の規定があるが、これを適用すると国民に接種の努力義務が課せられる。新型インフルエンザは毒性が季節性とほぼ同じで、ワクチンの感染予防効果も低いことから臨時接種の対象にならず、政府は特別措置法を作り一からの制度設計を迫られた。
法改正では、臨時接種の枠組みに接種の努力義務を課さない類型を新設し、新たな感染症の毒性やワクチンの効果などに応じて適用を振り分ける。いずれの場合も副作用被害に対する国の補償が受けられる。従来の臨時接種は無料(全額公費負担)だが、新たな類型の費用負担は部会で今後検討する。【清水健二】
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毎日新聞 2010年1月31日 東京朝刊
新型インフルエンザ:60代男性死亡 県内4人目 /宮崎
県は29日、高千穂町の60代男性が新型インフルエンザに感染し死亡したと発表した。男性には慢性腎疾患や糖尿病などの持病があった。
県健康増進課によると、男性は18日に発熱し医療機関を受診した。タミフルやリレンザを処方されたが40度以上の熱が続き28日、死亡した。
男性は予防接種を受けていたが、持病の肥厚性硬膜炎の治療薬の影響で免疫が抑制された状態だったという。県内の新型インフルエンザによる死者は4人目。
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毎日新聞 2010年1月31日 地方版
臨時接種:規定見直しへ 新型感染症に備え
厚生労働省の厚生科学審議会部会は、新型インフルエンザのような感染症に迅速に対応するために、予防接種法の臨時接種の規定を見直して新たな類型を設けることで合意した。厚労省は今国会に改正法案を提出する予定だ。
予防接種法には、新たな感染症の出現に備え、流行を防ぐ緊急措置として臨時接種の規定があるが、これを適用すると国民に接種の努力義務が課せられる。新型インフルエンザは毒性が季節性とほぼ同じで、ワクチンの感染予防効果も低いことから臨時接種の対象にならず、政府は特別措置法を作り一からの制度設計を迫られた。
法改正では、臨時接種の枠組みに接種の努力義務を課さない類型を新設し、新たな感染症の毒性やワクチンの効果などに応じて適用を振り分ける。いずれの場合も副作用被害に対する国の補償が受けられる。従来の臨時接種は無料(全額公費負担)だが、新たな類型の費用負担は部会で今後検討する。【清水健二】
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毎日新聞 2010年1月30日 20時44分
新型インフルエンザ:ワクチン接種後、80代女性が死亡 「因果関係あり」初
厚生労働省は29日、新型インフルエンザのワクチン接種を受けた新潟県内の80代女性が急死し、主治医から「接種との因果関係あり」との報告があったと発表した。ワクチン接種後の死亡は27日までに117件確認されているが、他はすべて「因果関係なし」か「評価不能」で、「関係あり」の報告は初めて。厚労省は専門家に検証を依頼している。
厚労省によると、女性は26日ワクチン接種を受け、副作用が出ないことを確認して30分後に医療機関を出発。約10分後、路上で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。死因は不明。女性には高血圧や心臓の弁の働きが弱い持病があった。
主治医は報告の中で、注射で血圧低下などの過敏反応を起こす「アナフィラキシー・ショック」と、突然の不整脈や肺塞栓(そくせん)などの可能性が同程度考えられると説明している。厚労省は「接種から数時間で急死したケースはこれまでもあり、因果関係は即断できない」としている。【清水健二】
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毎日新聞 2010年1月30日 東京朝刊
2010年2月24日水曜日
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